お墓が買えない場合の対処法

ご遺骨どうする??

お墓が買えないと困るのか??「ご遺骨の行方」

「ご遺骨をどうしよう・・・」お墓が無い場合、ご遺骨をどうしたらよいか不安が生じるかと思います。

ご遺骨は法律により、捨てたり、墓所と指定されていない場所に埋めたりすることは出来ません。墓地、埋葬等に関する法律では、第一章第四条に「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない」と述べられております。

出典:墓地埋葬法墓地、埋葬等に関する法律

では、お墓が無い場合、どの様な対処方法があるか考えてみましょう。

ご遺骨の自宅保管

「ご遺骨を自宅で保管しているよ」と、わざわざ口にする人はいないため、あまり知られてはいませんが、ご遺骨をご自宅にて保管されている人は多くいらっしゃいます。お墓を継承している場合でも、納骨までは、ご自宅にてご遺骨を保管されている方が殆どです。

自宅墓という選択

自宅墓とは、ご自宅でご遺骨を保管するための器を示します。自宅墓となる器は、お墓に納骨するためのお骨壺でも構わず、また、ご自身で選んだ素敵なご遺骨が入る大きさの宝石箱やシガレットケースでも構いません。

ただ、ご遺骨は責任を持って扱う必要があるため、適した状態で自宅でもストレス無く保管出来ることが大切です。

遺骨の自宅保管で気をつけること

ご遺骨は火葬場で800℃~1000℃の高温で焼かれるため、はじめは無菌状態ですが、時間がたちカビの生える条件が揃うとカビが繁殖する恐れがあります。

カビ菌は常に空気中に浮遊していると言われ、以下の三つの条件が揃った環境で増殖していきます。

  • 気温25~30度
  • 湿度70%以上
  • ホコリや汚れなどの栄養分

住まいの中でも、特にカビが生えやすいのが以下のような場所です。

  • 水回り(浴室、キッチン、トイレ、洗面所、洗濯機)
  • 密封空間(押入れやクローゼットなど)
  • 掃除の行き届かない場所(家具の裏、窓際など)

押し入れや物置など、通気性の悪いお掃除の行き届かない場所は、ご遺骨を保管する場所として適しているとは言えません。

湿度が低く、換気の良い掃除の行き届いた場所がおすすめです。

とは言え、ご遺骨と一目で分かる状態で、リビングやダイニングに置くことには抵抗を感じるかも知れません。

自宅墓にはどの様な器が適していると言えるでしょうか

お骨壺は「お墓に納める」ことを前提に作られてきましたが、今ではリビングに置いても違和感の無いお骨壺が増えています。お値段も5,000円位のものから20万相当のものまでいろいろですが、安くても良い物は沢山有り、「こんなにお洒落なお骨壺があったのか!」とデザイン性に優れたものも多く販売されていますあります。

壊れにくい丈夫な物がお勧め。若しくは壊れても大丈夫なような対策を!

お骨壺の多くは「割れやすい素材」で出来ています。陶器、ガラスが殆どで、ステンレス、木箱もございますが多くはなく、デザインは限られた物になります。

好みの器が見つからず、割れやすい素材の物を選ぶ場合は、器が壊れたときの対策として、お骨袋に入れてから器に収めることをお勧め致します。粉骨する場合は、真空パックにした状態で器に収めるなどがお勧めです。

また、粉骨は、ご遺骨が4分の1程小さくなるため、小さめの器を選ぶこともでき、7寸大のお骨壺と比べ、お部屋に置いたときの主張が薄く、より違和感なくお部屋に馴染みます。

また、真空パックすることにより、カビの繁殖も防ぐため、ご遺骨の自宅保管には適していると言えます。

長期でご自宅にてご遺骨を保管する場合は粉骨+真空パックはお勧めです。

- 火葬・埋葬許可書の保管 -

骨袋か真空パックにご遺骨を入れてから自宅墓となる器に収める際、「火葬・埋葬許可書」を自宅墓に一緒に収めることをお勧め致します。「火葬・埋葬許可証」は、お墓への納骨を希望された場合は必ず必要となり、無いと納骨してもらえません。「火葬・埋葬許可証」は大切な書類となりますので、ご遺骨と一緒に保管されることをお勧め致します。自宅墓に収まらない場合は無くすことの無いよう大切に保管しましょう。

「ご遺骨の一時預かり」へ預ける

自宅でのご遺骨の保管を望まない場合、「ご遺骨の一時預かり」というサービスがあります。

「ご遺骨の一時預かり」は寺院・民間霊園・公営霊園などでもやっており、金額は大体、年契約で1万~3万円程度となります。都営霊園であれば1年間1体につき3,000円前後となります。

「ご遺骨の一時預かり」は1,2年単位が多く、毎年更新すると費用が重むため、長期的な保管には向きません。

「お骨の置き去り」は違法です!早く、安くご遺骨を手放したいしたい場合は??

会ったことも無い身内のご遺骨を引き取ったなど、様々なご事情で「ご遺骨を早く手放したい」という方もいらっしゃいます。

毎日新聞の2,017年発表の調査によると、14~16年の3年間で全国の警察に落とし物扱いで届いた人の遺骨は、203件とされています。

安く、早くご遺骨を手放すにはどの様な方法があるでしょうか

永代供養塔(合祀墓)という選択

永代供養塔は寺院墓所の合祀墓となります。

都心でも永代供養塔需要は多く、NPO法人「終の棲家なき遺骨を救う会」の働きかけで、東京都でも30,000円程で納骨できる永代供養塔(合祀墓)もあります。

新宿の好アクセスな場所にある南春寺の永代供養墓は宗教宗派不問で「共同墓地・有縁塔を申し込む際のお布施は3万円のみ」と記載されており、その3万円には「埋葬料・永代供養料・諸手続き料」のすべてを含んでおり、それ以外の費用は一切かからないとのこと。

また、静岡県伊東市の願行寺は1万円で13回忌法要までの永代供養をしてくれるということで話題となりました。料金は1万円に手数料5000円(税別)で合計1万5400円。追加料金は一切不要とのこと。

他にも、「宗教・宗派を問わず」低予算で納骨のできる仕組みを取り入れているお寺も増えています。

散骨という選択

散骨は、規制する法律はないため、基本的には自由に行うことは出来ます。法務省は1991年に散骨に関して「葬送の為の祭祀で、節度をもって行われる限り違法ではない」と発表しています。散骨を「節度をもって」行う必要があり、ご遺骨と分からない様に粉骨加工するという他、観光地・河川・養殖場・住宅地・所有者のいる土地、建物・条例により散骨を禁止している場所等は避けなくてはいけません。

業者に頼まず、個人で散骨をされた例

◆個人の所有する船、又は貸しボートのレンタル等で沖まで出ての散骨。※沖合で漁場や海水浴場などから離れている必要があります。

◆個人所有の山林に粉骨※水源近くは避ける必要あり。山林は国有地や地方時自体が管理していることが多く、その場合は殆ど許可をとることは難しい。

◆住み慣れた自宅敷地内にて散骨(所有地)※注意:住宅は(宅地)のため、墓標は建てられません。また、住宅街などでは所有地以外の地価に影響を与える可能性もあり、近隣トラブルに発展する可能性があります。自宅散骨は地方で近隣住宅に影響を与えない場所で行われることが多いようです。

散骨を業者にお願いする。

散骨業者も委託であれば40,000円前後でお願いすることができます。散骨業者にお願いするメリットとして、プロにお願いすることの安心感の他、無料で毎年慰霊祭を行ってくる等のアフターケアやサービスが付く場合も有り、業者も大切なセレモニーとして捉えてくれています。

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