【自宅墓】生活に添った自分スタイルの供養のカタチ

 自宅墓=ご自宅にてご遺骨を保管・供養するための器

自宅墓には形・大きさ・素材などの決まりが無いため、ご自身の生活スタイルに合わせて選ぶことができます。そのため市販されている自宅墓の種類も豊富で、収骨棚タイプ、骨壺型、仏壇型、アクセサリー型など形、大きさ、素材は様々です。必ずしも石である必要や陶器の骨壺である必要はありません。

◆【自宅墓】生活に添った自分スタイルの供養のカタチ◆

自宅墓のメリット

◆ 時間とお金を無駄にしません

従来墓のように管理費や維持費がかかりません。また、法要やお墓参りで生じる費用や遠出する時間もかかりません。ご自身の生活に応じた負担の少ないご供養が可能です。

生まれ育った土地から離れ、生活している方にとっては、お墓参りや法要は時間やお金がかかります。

また、お墓の所有権を維持するためには管理費を支払い続ける必要があります。

自宅墓は仕事や生活でお参りに行きたくても行けないなんてことはありません。また、管理費が生じず、墓じまいや改葬の必要がありません。

◆ ご自宅で違和感の無いデザイン ◆

インテリアに添ったデザインで違和感がありません。骨董品やお洒落なインテリア雑貨の様にお部屋に馴染み、リビングに置いても、来客があっても生活の中に溶け込みます。

ご遺骨が自宅にあることに抵抗がある方は、分骨して量の少ないご遺骨を、手元供養用の自宅墓に入れることも可能です。また、粉骨しパウダー状にすることで抵抗感を更に和らげる事も出来ます。

◆自由な供養◆

慣習に縛られることの無く、いつでも自分スタイルの供養が可能です。

朝「おはよう」と声をかけたり、季節の行事を共に過ごしたり・・・日々の生活の中で自然な形でご供養が可能です。

自宅墓の種類

お骨壺タイプ

   ◇◆◇◆ 陶器骨壺・ステンレス骨壺 ◇◆◇◆ 

◆陶器の場合、従来のお骨壺に近い形の物が多く、サイズも8号から2号まで幅広く用意されていますが、ここ数年で形は進化しており、陶芸作家も個性豊かなお骨壺を制作し販売するようになっています。

また、従来の白磁の骨壺にスワロフスキーや転写シートなどで装飾を施した物や従来の陶器の骨壺では無かった変形型など、控えめなだけでは無い、芸術性の優れた陶器のお骨壺も登場しています。

◆ステンレス製のお骨壺は手元供養用の小さなサイズの物がほとんどですが、下中央の写真にある「海洋散骨のサライ」が出している筒状のお骨壺は、水が入らない工夫がされており、唯一大人のご遺骨がすべてはいるサイズとなっています。

陶器

ステンレス

陶器

◇◆◇◆ 木製骨壺・手元供養骨壺 ◇◆◇◆

強度とデザイン性を重視した物から、素朴で暖かみのある物まで、大きさも形も様々。

大きさは大人のご遺骨が入るサイズから、手元供養用の小さなサイズまであります。

デザインや機能性を追求しているのは手元供養用のみとなります。

以下のデザインの手元供養用お骨壺は適度な重みと安定感があり納骨部分も「ご遺骨を守る」ことを意識してホコリや水が入らないことを意識してネジ式となっておりしっかり止まるようになっています。

◇◆◇◆ ガラス製お骨壺 ◇◆◇◆

殆どが手のひらに収まる大きさとなっており、メーカーにもよりますが、ガラスならではの質感を活かし色彩もデザインも美しい物が多くあります。

仏壇タイプ

従来の仏壇に納骨棚がついたタイプやテーブルに置けるタイプなど大きさはさまざまです。仏壇型は仏教での供養に適していますが、最近では仏教仕様ではないデザインのものもあります。7寸のお骨壺がまるごと入る様に作られている物も多く、粉骨などの手間も省けます。

ご遺骨を家で保管することは本当に可能か

  • 法的に問題は無い?
  • 保管方法は?
  • インテリアに違和感なく馴染む?
  • 宗教的問題は?
  • かかる費用は?
  • 埋葬しなくて良いの?       

しかし、ご遺骨をご自宅で保管することは本当に可能なのでしょうか?自宅墓を検討されている方の中には上記のような疑問や心配が生じているかも知れません。これらの問題を順を追って説明致します。

◇◆ 〈自宅墓〉法律上の問題は無い? ◆◇

法律上、問題はありません!

結論:法律ではご遺骨を何時までにお墓に埋葬、納骨しなくてはならないという規定はなく、ご遺骨を自宅で保管することは違法ではありません。

では、ご遺骨の所有権はどのようになっているでしょうか

ご遺骨が祭祀財産であるという民法上定義は有りませんが、最高裁によって、遺骨は祭祀財産であり、祭祀継承者に帰属すると判決がでています。

「祭祀承継者」とは祖先の祭祀を主宰し、必要とされる系譜や祭具、墳墓等を所有する者を指します。簡単に言うと法要を主宰しお墓やお仏壇などを所有する人を指します。

【誰が祭祀承継者になれるのか?】

  1. 遺言書等、故人が指名した人
  2. 慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき人
  3. 慣習が明らかでないときは、家庭裁判所が定める。

最近は葬儀や法要なども簡略化の傾向が進み、また、お仏壇やお墓を持たない選択をされる方も増えてきています。上記の1,2に当たる方が無く、3に該当する方も多いかと思いますが、権利を主張する必要がいない場合は、家庭裁判所に頼らず、親族の話し合いで決めることが殆どです。

祭祀承継者では無いが、手元にご遺骨を置きたい場合はどうしたら良いか?

祭祀承継者ではないが、ご遺骨を手元に置いておきたいと考える場合、「分骨」という手段があります。文字通りご遺骨を分けるという行為です。

分骨で大切なのは、最終的にご遺骨を埋葬したいと考える場合、「埋葬許可書(分骨用)」が必要になります。これは、火葬場で分骨する際は火葬場に発行して頂く必要があります。また、寺院や霊園で既に埋葬したご遺骨を分骨する際はそのお墓を管理しているお寺か霊園の経営会社へ分骨用の「埋葬許可証」を発行して頂かなくてはなりません。※埋葬せずに粉骨し散骨をお考えの場合は「埋葬許可証」は必要ありません。

参照:民法第897条

  1. 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
  2. 前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

法に触れる行為としては以下の行為があります

◆ご遺骨を「墓地以外の場所に埋葬する」◆

公益墓地、民間墓地、寺院墓地など、法的に認められた墓地に埋葬する必要があります。よって、墓地以外の場所にご遺骨を埋める行為は法律違反となります。

【出典】第一章第四条「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない」

出典:墓地埋葬法墓地、埋葬等に関する法律

◆ご遺骨を「置き去りにする」「捨てる」◆

死体遺棄罪に問われる可能性があります。

【出典】刑法第百九十条 死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。
参考:墳墓発掘死体損壊等

自宅墓は「埋める」「置き去りにする」「捨てる」行為ではなく、自宅の室内で保管する行為であり問題ありません。

◆◇〈自宅墓〉ご遺骨の保管方法 ◇◆

お墓への納骨をお考えの場合も、ご納骨までの間は一時的に自宅で保管することは今までも当たり前に行われています。また、大切な方のご遺骨を手放すことが出来ずに何年もの間、手元に置いている方、お墓を購入するまでご自宅に保管されている方等、様々な理由でご自宅にて保管されている方がいらっしゃいます。

ご遺骨は火葬場から持ち帰ったままの状態で自宅にて保管することは法的には問題はありません。また、ご遺骨を入れる器にも決まりはありません。こちらの項目では、fsystemが推奨する保管方法についてお伝えさせて頂きます。

ご遺骨は火葬場で800℃~1000℃の高温で焼かれるため、はじめは無菌状態ですが、時間がたちカビの生える条件が揃うとカビが繁殖する恐れもあります。

また、割れやすい器に入れる際は、万が一割れてしまった場合のことを考え、割れても大丈夫な様な工夫も必要です。

◆◇ご遺骨のカビの発生を避けるには?◇◆

カビ菌は常に空気中に浮遊していると言われています。以下の三つの条件が揃った環境で増殖していきます。

  • 気温25~30度
  • 湿度70%以上
  • ホコリや汚れなどの栄養分

住まいの中でも、特にカビが生えやすいのが以下のような場所です。

  • 水回り(浴室、キッチン、トイレ、洗面所、洗濯機)
  • 密封空間(押入れやクローゼットなど)
  • 掃除の行き届かない場所(家具の裏、窓際など)

押し入れや物置など、通気性の悪いお掃除の行き届かない場所は、ご遺骨を保管する場所として適しているとは言えません。

◇◆割れやすいお骨壺の対処法◆◇

落下しても割れたり、蓋が開かないお骨壺に入れ替えるのが良いかも知れません。しかし、それでも納得のいくデザインの物が無い場合は以下の方法があります。

【パウダー加工無しの場合】

  • しっかり口の閉まる骨袋に入れてから、お骨壺に収める

【パウダー加工有りの場合】

  • 真空パックした上で、お骨壺へ納める ※真空パックは、防かび対策としても有効です。

〈自宅墓〉ご遺骨の自宅保管後

自宅墓は承継してくれる方がいる場合はご自宅保管は可能ですが、今の法律では何れは埋葬するか、散骨することになります。

また、手元供養で少量のご遺骨の場合はご遺骨を承継した方が火葬されるとき、一緒に棺の中に入れるという方もいらっしゃいます。

筆者の親しい友人は重い病気と闘っていますが、自分が亡くなったら少量の遺灰をペンダントに入れ、奥様が亡くなったときも同じペンダントに少量のご遺骨を納めてもらい最愛の娘に託し、娘が亡くなるとき棺に遺灰を偲ばせてもらい、最後に家族として共に逝きたいと話していました。指で摘まめる位のほんとに少量の遺灰であれば最終的な処分も負担が少ないかも知れません。

「ご遺骨は何時までに納骨しなくてはいけない」などの期限はありませんので、慌てて望まない場所に納骨したり、高いお墓を無理して購入する必要もありません。自宅墓を選択した段階で時間はあります。よくよく考えて埋葬方法や散骨をご検討されることをお勧め致します。埋葬・散骨方法については以下の記事をご参考下さい。

〈自宅墓:今後の供養のあり方〉

近年、葬儀やお墓にお金を掛けない傾向は強くなってきています。それは、「故人の供養をしたくない」と言うことでは無く、慣例として行われてきた仏式葬儀や供養方法に意味を見いだせなくなってきたり、また、核家族化や社会と個人との関わりが希薄になり、以前のような大規模な葬儀をする必要がなくなったことが要因としてあげられます。

今までは葬儀は、200万前後の費用が掛かり、その後も埋葬やお参りなどで時間と動力と費用が生じていました。

江戸時代から慣例として行われてきた仏式葬儀ですが、現代人の生活スタイルに添ったものとは言ず、これからは葬儀のあり方は多様化が進み、供養やお墓のあり方も変わってまいくと思われます。

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