ご遺骨を手元に置き供養する事を手元供養と言います。
手元供養用の骨壺は、手のひらに乗るような小さな物が多く、ご遺骨全てが収まる器は、ほんの一部の業者が作っているだけでした。しかし、手元供養の認知度や需要が増したことにより、異業種からの参入も手伝い、全てのご遺骨が入るデザイン性の高いお骨壺も増えてきました。
具体的にどのような物があるでしょうか?
目次
【手元供養/骨壺/自宅墓】
手元供養用お骨壺の種類
従来形のお骨壺(陶器・円柱)
従来の形のお骨壺でも装飾が施され、自宅の部屋おいても抵抗の少ないデザインの物が登場しています。
陶器の昔ながらの装飾方法の他に、スワロフスキー等のアクセサリーで装飾されたり、白磁の陶器に色や柄を後から貼り付けたりと制作者の個性が際立った物もあります。

転写シート
陶器用転写シートを使って白磁のお骨壺をデザイン。

スワロフスキー
白磁の骨壺にスワロフスキーで装飾。ゴージャスな印象になります。
異素材 / ガラス・木材・ステンレス・真鍮
お墓へ埋葬することを前提に作られてきたお骨壺は人目に触れないことからデザイン性に乏しく、素材も陶器であることが殆どでしたが、自宅用骨壺はデザイン性や機能性を重視し様々な素材で作られています。

ガラス製
色彩豊かで曲線も綺麗に表現できるため、素敵な形や色のお骨壺が沢山販売されています。。値段は2万~4万で購入できます。

真鍮製
卵形・円柱など決まった形が多いが蓋がネジ式でしっかりと閉まる、壊れにくいなど機能的

木製
形は円柱や四角であることが多い。木が水を吸ってご遺骨に付着しないかなど防水対策は必要。

ステンレス
錆びにくく長く使用出来る。機密性も保持されていれば素材としてはお勧め。
手元供養墓の大きさ・形

分骨用お骨壺
分骨用のお骨壺とは、全骨用お骨壺からご遺骨を分けて供養するための器を指します。
器の大きさは分骨するご遺骨の量によりますが、分骨を望まれる方には4寸以下で掌に乗る位の大きさの物が人気があります。

全骨用お骨壺
全骨用のお骨壺の大きさは大人用では6寸~8寸となります。全骨用のお骨壺はお部屋に置くには存在感があり、自宅にて供養する場合にはお部屋に馴染むよう工夫が必要です。
最近では全骨用でもお部屋に置いても違和感がないものも作られるようになり、種類も増えました。また、粉骨して嵩を減らし収骨するタイプや防かび対策が施されている物などご遺骨の自宅保管のストレスを軽減するよう工夫されている物もあります。
【骨壺】埋葬するものから自宅保管への変化
今まで骨壺を選べなかったのは何故?
骨壺はお墓に納め、人目に触れないという理由も有りデザインはあまり重視されてきませんでした。昨今ではご遺骨の自宅保管を望まれる方が増え、今後も益々増えると予想されていることから仏具関係の製造業以外からの参入も増えています。
お骨壺は埋葬で使用する物から自宅保管にて使用する物へ変化をみせています。
また、骨壺は作っても「販売することが難しかった」という背景があります。
特に全骨用の骨壺は、民間斎場(火葬場)と葬儀社間の取り決めとして民間斎場が独占して販売していました。一般のメーカーが骨壺を作っても民間斎場でその商品を取り扱わない限り葬儀で使用することができませんでした。
2021年、東京大手民間斎場である東京博善が火葬料を値上げしたことをきっかけに葬儀社はお骨壺を直接販売するようになります。斎場で用意する骨壺を使用せず葬儀社が斎場に持ち込むことが出来るようになりました。個人がネットなどで購入したお骨壺を使用することもできます。
※お骨上げの時に使用するお骨壺は十分なサイズであること、陶器製など耐熱性であることなどが求められる場合があります。
※葬儀費用の中に基本料金として骨壺代が含まれている場合は、葬儀社の骨壺を使用しなくても代金を請求される場合があります。
時代の変化について行けていない、若しくは変化を望まない葬儀業の方もいらっしゃるかと思います。
「お骨壺の持込みは出来ない」と言われる場合が有るかも知れません。
その場合は斎場へ連絡し「購入した骨壺の使用は可能か」どうか確認して下さい。
ご遺骨のお骨上げは葬儀業者スタッフが行うのではなく、斎場のスタッフが行います。
斎場側が持込み可能としているのであれば、仲介業者である葬儀社が拒む理由がありません。
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