自宅墓や手元供養墓は今後の新しいお墓の形として注目されています。しかし、購入しようと思うと、どのような物が自分の供養スタイルに適しているか・・・悩むことはありませんか?
同居される方など、ご遺骨が自宅にあることに抵抗がある方がいる場合、その方の精神的な負担を軽減する配慮が生じます。
また、手元にあるご遺骨を最終的にどのように扱うとよいか、知らなくてはご遺骨を引き継ぐ方が困ってしまいます。
どのような自宅墓・手元供養墓がご自身に適しているのか、考えて購入する必要があります。
目次
自宅墓・手元供養墓どう選ぶ?骨壺・遺灰ジュエリー/分骨保存etc.
ご自宅でのご遺骨安置
「一柱、全てのご遺骨を手元で供養したい・・・」
全てのご遺骨をご自宅にて安置したい場合は、お骨壺のサイズで表すと、成人の場合7寸か6寸となります。7寸、6寸のお骨壺とは、火葬後に全てのご遺骨を骨上する場合に使用するお骨壺の大きさです。
※関西では火葬後一部のご遺骨を持ち帰るため、骨上げに5寸・4寸などのお骨壺を使用する場合があります。
7寸、6寸大のお骨壺はリビングに置くと目立ってしまう大きさです。人目に触れる場所でご供養したい場合は来客者や同居される方への配慮が必要となりますが、ストレスを軽減させる配慮として以下の方法があげられます。
■7寸のお骨壺でもデザイン性の高いお骨壺を選択し、リビングでの違和感を減らす
7寸、6寸のお骨壺に近い形でも、デザインの優れたお骨壺があります。白い従来のお骨壺をリビングに置くよりも、インテリアに即した色柄や形の物を選ぶことにより、お部屋に馴染み、違和感を減らすことが出来ます。
お値段も約5,000円から購入できますが、高価な物になると数十万する物もあります。安価でも陶芸家やメーカーが拘りを持って作られたデザインの物もありますので、ご予算に応じてお好みのものを選択することが可能です。
その他、7寸大のお骨壺でも従来の円柱状に限らず、形、色、材質など個性的なものもあります。
お骨壺をお部屋のインテリアに合わせることにより、生活の中で抵抗感の少ない形でご供養することが可能になります。
■粉骨:骨の形をパウダー状に/ご遺骨の嵩を減らし、お骨壺のサイズを下げる。
粉骨とはご遺骨を機械や乳鉢などで粉砕することです。粉骨業者では散骨が可能な2ミリ以下の大きさまでパウダー加工してくれます。
ご遺骨を粉骨することのメリットとしては、パウダー状にすることで人骨としての生々しさが消え、視覚的にも抵抗感が和らぎます。
また、ご遺骨の嵩が減ることにより自宅墓自体を小さな物に納める事ができ、お部屋へ置いても主張し過ぎず、馴染みやすくなります。
■仏壇型自宅墓・納骨棚を利用する。
「仏壇型自宅墓」や「納骨棚」はお骨壺を棚の中に収納するため、お骨壺を人目に触れさせたくないとお考えの方に人気のある自宅墓となります。
従来の仏壇型や納骨棚はお骨壺をそのまま納めるため、場所を取り、狭いマンションでは不向きでしたが、ご遺骨を粉骨し嵩を減らすことにより省スペースでも利用可能な卓上型やミニ仏壇型も販売されるようになりました。
また、お骨壺の収納可能なサイズのキューブボックスを納骨棚として使用される方もいらっしゃいます。
「ご遺骨の一部を手元で供養したい・・・」
■分骨
ご遺骨全てではなく、少量のご遺骨を手元に置くことも可能です。
分骨用の自宅墓や手元供養用のお骨壺は手のひらに乗るくらいの大きさの物が多く場所を取りません。また、デザインも種類が豊富なため、ご自身の理想に近い物を選択することが出来ます。
昨今では従来墓離れが進み、はじめから永代供養墓(合祀墓)を選ぶ方も増えていますが、永代供養墓は納骨してしまうと手を合わす対象が曖昧になることから、永代供養墓(合祀墓)の普及に伴い分骨を希望される方も増えています。
◆◇◆◇◆◇◆◇自宅保管したご遺骨の行方◇◆◇◆◇◆◇◆
自宅墓を処分する場合、自宅墓自体は素材や大きさに応じて役所の分別に従い処分することになりますが、ご遺骨自体は「埋葬」か「散骨」することになります。
埋葬
自宅安置したご遺骨を埋葬したい場合は、「埋葬許可証」が必要となります。「埋葬許可証」は火葬した際に火葬場から渡されますが、時間が過つと何処に閉まったのか忘れてしまう場合があります。
「無い!」と思ったらお骨壺を入れる骨箱にご遺骨と共に一緒にしまわれているケースが非常に多いので、骨箱の中を確認してみて下さい。
もし、紛失した場合は死亡届を受理した役所にて再発行が可能です。死後5年以上が経過している場合は、埋葬許可証の再発行に「火葬証明書」が必要となり、火葬を行った火葬場に「火葬証明書」の再発行をお願いすることになります。
「埋葬許可証」なしにご遺骨を埋葬することは法律で禁止されていますので、後々ご遺骨を埋葬する場合は、「埋葬許可証」を紛失しないように気をつけましょう。
分骨したご遺骨を埋葬する場合には分骨用の「埋葬許可書」が必要となります。火葬した際に渡される「埋葬許可証」とは別に「分骨用の埋葬許可証」を火葬の際にお願いすることになります。また、お寺や霊園等にご遺骨が有り分骨する際は、墓所を管理する寺務所か管理会社へ分骨用の埋葬許可証を発行してもらう必要があります。
散骨
散骨はルールに則った形であればご自身でも可能です。ご遺骨を2ミリ以下のパウダー状にし、風評被害で訴えられそうな場所や禁止されている場所を避け、散骨することは出来ます。
全身のご遺骨全てを散骨する場合、相当量になります。ペンダントや手元供養で少量のご遺骨を散骨するのと比べてもトラブルに発展しやすいため、場所選びは重要となります。
その他
粉骨した少量の奥様のご遺骨を、ご自身が亡くなる際、「棺桶に一緒に入れて欲しい」と親族にお願いしている方もいらっしゃいます。
法律でご遺骨は、治自体が許可した場所以外に「埋める」事は出来ません。お墓などに埋葬する際は分骨でも「埋葬許可証」が必要となります。
散骨は「埋める」行為ではありませんが、必ずルールに則った形で行いましょう。
自宅墓・手元供養用品あれこれ
手元供養 ジュエリー
ペンダント型
遺灰ジュエリーの中でも多いのはペンダント型となります。
今ほど遺骨ペンダントの需要が多くなかった頃のデザインは筒状のトップにチェーンを付けただけのシンプルな物でしたが、今では高級ブランドのようにデザインが優れ、機能も拘って作られたものが販売されています。
購入についての注意点
遺骨ペンダントは、似たようなデザインでも安価なものから高額の物まであり、どのように選ぶと良いか迷ってしまいます。どのような点に気をつけて購入すると良いのでしょうか
注意点! 壊れやすい物はNG
◇ネジ
ネジのかみ合わせが悪い場合、使用しているうちにネジ自体が外れてしまうこともあります。アクセサリータイプで使用しているネジは非常に小さいため、しっかり閉まるものか気をつける必要があります。
また、水没しても水が中に入らないような作りの物がお勧めです。
◇接合部分
大量生産や安価な物の中には接続部分が弱く、壊れやすい物もあります。細部まで拘って丁寧に作られているか確認する必要があります。
◇素材
錆びやすい素材や劣化しやすい物の場合、長く使用することが出来ません。「供養は気持ちが大切」なので、安価の物でも構わないかと思いますが、使用頻度等を考えお選びすることをお勧め致します。
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手元供養ジュエリーの種類
此方のご遺骨ペンダントは粉骨の第一人者であるサライの社長が仏具メーカーと共同開発した物で品質に拘りたい方向けです。
市販されている中で最も小ぶりで品質にも拘り抜いたデザインです。
バチカン部分にご遺骨を入れるタイプで、ペンダントトップを小さくすることが可能となっています。
本体10kチェーン10kですが、k18でもプラチナでも作成が可能です。ダイヤモンドについては証明書付きとなっており、下のNo8のデザインについては誕生石を選ぶことが出来ます。
商品購入はこちら→fsystem 販売サイト
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←こちらは、3,000円程でネットにて販売している商品になります。接続部分やネジなど、作りが雑でないものを選択しましょう。
※中が空洞で上部の蓋がネジ式となっており、そこから納骨できます。
ブレスレット型
此方のブレスレットは本水晶や青虎目石、ローズクオーツなどの素材で出来ており、脱着式マグネットのセーフティーチェーン付きです。
ワンタッチで装着できるオプソョンの房を付けると数珠として使用も可能です。
アタッチメント部分に内蔵したカプセルにご遺骨を収納します。ネジ式でしっかり止めることが出来ます。
商品購入はこちら→fsystem 販売サイト
リング型
リングの場合は中石となる部分を空洞にし裏からネジを開けて納骨するタイプと樹脂で指輪の腕部分に埋め込むタイプなどが有ります。
金額は安価な物なら3,000円から。高い物だとデザイン料にダイヤや貴金属の値段が加わることで10万以上のお値段となる物もあります。
その他
遺骨宝石
ご遺骨をパウダー加工し、他の原材料と混ぜ、高温で溶かし形成します。クリスタルタイプや石化したものをペンダントトップとして使用します。
※メーカーによっては作り方が違いますので、制作工程を確認し、納得のいく物を選択されることをお勧め致します。
遺骨真珠
養殖真珠の母貝にご遺骨を含んだセラミック状の核を入れ、一つ一つ丁寧に真珠層を生成していきます。工程は養殖真珠の工程と同じで、養殖真珠の業者さんが丁寧にご遺骨を核とした真珠を育てて下さいます。
※遺骨真珠はイミテーションの物もございます。どの様な工程で製作されているか必ず確認することをお勧め致します。
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自宅墓/お骨壺
お骨壺タイプ(手元供養用)
手元供養用のお骨壺は素材、形、大きさは様々で、ネットでも手軽に購入することが出来ます。
素材は陶器で出来たの物が多いのですが、近年ではメーカー側も独自商品として素材やデザインに拘ったオリジナルのお骨壺を開発しています。
注意点!お部屋でも違和感のないものがお勧め!保存方法にも注意!
◇大きさ
陶器で出来たお骨壺は7寸から2寸までサイズがありますが、ご自宅のリビングでご供養する際、ご遺骨としての存在感があり過ぎてしまうと、来客に気を遣わせてしまうことがあります。ご自宅でも違和感名の少ないデザインやサイズの物がお勧めです。
陶器以外の手元供養用お骨壺は手のひらに乗る程の大きさの物が多く、デザインもインテリア小物のようにお部屋に馴染みやすい物も多いため、一柱の全身のご遺骨を希望されない場合はお勧めです。
◇素材
割れやす素材については、お骨壺が割れてしまった場合に備え、骨袋に入れてからご遺骨をお骨壺へ納める等、ご遺骨が散乱しない工夫が必要です。
◇保管場所
保管する場所が湿度の高い場所であったり、ホコリの多い場所である場合、カビが発生しないような工夫も必要です。
殆どのお骨壺は防かびを意識して作られてはいません。ご遺骨自体はカビが生えやすいわけではありませんが、カビは一定の条件が揃うと発生し繁殖します。高温多湿を避け、カビの餌となるホコリでご遺骨が汚れることの無いに致しましょう。それが難しいのであれば、真空パック等に入れカビを防ぐよう工夫を致しましょう
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自宅墓の種類
自宅墓の種類については記事のはじめの部分でも触れましたが、形、大きさ、素材は様々です。
陶器の骨壺型
陶器で出来たお骨壺は一つのデザインでも全身のご遺骨が入る7寸から分骨用の2寸までサイズが幅広く用意されています。
特に全身のご遺骨が入る大きさのお骨壺は殆ど陶器製となります。
また、大量生産の物もありますが、職人さんが一つ一つ丁寧に心を込めて作成している物も多くあります。
分骨/手元供養用お骨壺
分骨用のお骨壺は手のひらに乗る程の大きさの物が多く、ご遺骨の一部を手元に置き、ご供養出来るようにとご購入されています。
ステージと呼ばれるお骨壺を置く台や小さなお香立てなどのご供養用用品が別売りで販売されています。
ステージはメーカーがお骨壺と併せて設計している場合が多いため、お骨壺とは違うメーカーのステージを購入される場合はお骨壺が収まる大きさかどうかを確認し購入されることをお勧め致します。
また、分骨用のお骨壺はメーカーが違っても似たようなデザインが販売されており、何が違うのか迷う場合があります。素材や納骨部分がどのような作りになっているか、ネジはきちんと締まるのかも確認してご購入下さい。
素材もデザインもいろいろです。
製造元について
ジュエリーメーカー、仏具メーカー、粉骨業、石材店等、様々な業種が製造販売をしています。大切な故人のご遺骨を納めるものとなります。安易に考え作られた物より、出来ればご遺骨の取扱に精通している業者や、構造上問題の無い技術のあるメーカーが開発したものであればより安心といえます。
金額について
金額も安価なものから高額な物まであります。ご供養は気持ちであり、金額ではないと思いますが、高額な物であっても粗末な作りであったり、安価でも丁寧に作られている物もあります。経済事情に応じ無理のない範囲で、品質や制作会社などを吟味し丁寧に拘りを持って作られているかどうか調べる必要があります。
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